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1.Questar 7 (主に月、惑星、二重星など中、高倍率用)& Questar 3.5

Questar社の7インチ(178mm)及び3.5インチ(89mm)のマクストフ・カセグレン望遠鏡です。
・Questar Classic Seven LW Titanium, with Pyrex Mirror, Magnesium Fluoride coatings
 & Questar Heavy Duty Equatorial Fork Mount (2023年製)
・Questar 3.5 Astro Telescope, Pyrex with Broad Band Coatings optics(2017年製)
アメリカのCompany Sevenから購入。
Questar 7は3.5を2倍にスケールアップした望遠鏡。重量は約23=8倍になります。
日本ではあまり見かけませんが、Cloudy Nights ForumにQuestar Forumがあるように
米国中心に愛好者がいます。

尚、クエスターにはこの他に、3.5フィールドモデル、バードウォチング向けのバーダー、
クエスター7のコントロールボックスを無くした「Questar Astro 7」があります。
Astro 7は、2インチアイピースに対応していてテレビュープロ―セル55mm、パンオプティック41mm
を使用して実視界1.1度を実現しています。
クエスター望遠鏡の種類
また、5インチのクエスターもプロトタイプがコロナ前に発表されていましたが現在は
開発中断中のようで販売等は未定です。(2024年3月14日追記)

◆Questar 7 & Fork Mount

上の写真は、アイピースホルダーに2インチアダプターを使用。
2インチアダプターは下記です;


下の写真は通常の1.25インチアダプターです。


◆Questar 3.5

卓上三脚の下に見えるのはコントローラー(Powerguide)


望遠カメラ用のケースがちょうど良い:500mm f/4.0 telephoto lens backpack case

下の写真にはbuilt-inされたファインダーの小さな対物レンズが見えます。
そのレンズの前には45°の平面鏡があり、鏡筒と平行に到達した光をファインダー
の対物レンズに向けます。このファインダーの焦点距離は107mmです。
アイピースは望遠鏡本体のアイピースと共用で、ファインダーモードの場合に
使われます。このファインダーの口径は写真のようにとても小さいですが、非常に良く
見えます。レビュー記事によれば、口径は僅か15mmだそうです

下の写真は、ファインダービューの時のレバーの位置です。右側のレバーを上にあげると
望遠鏡のモードになります。さらに、アイピースの下にあるレバー(左斜めに傾いている)を
上にあげると、内臓されたバーローレンズ付きの望遠鏡モードになります。


右側のレバーの位置と内臓プリズムの位置の関係(2022.11.4 Update)
Questar3.5の内臓プリズムは横にスライドすることにより、ファインダーと望遠鏡の切り替え
を実現します。
   
↑右側レバーを横にする    ↑右側レバーを縦にする途中 ↑右側レバーを縦にする
 この時、プリズムは左端   この時、プリズムは横に移動中  この時、プリズムは中央

Questar3.5とQuestar7を並べて見ました。スケールが2倍になったときの大きさの違いが
分かります。


■Questarの広告より;
1970年と1964年のQUESTERの広告より。Questar3.5とQuestar7が並んでいます。また、
古代ギリシャ風の服装の女性が登場するなど一風変わっていますね。最初の出現から70年近く
経た現在も販売されているロングセラーの望遠鏡です。これほど長く基本的アーキテクチャとデザイン
が持続している望遠鏡は他にありません。
 
下記はSky&Telescope 1954年6月号に載ったQuestar3.5の広告の写真です。現在のQuestarと
外見はほとんど変わりません。


Questarの操作マニュアル(2024年3月14日追記)

左より、クエスター3.5のマニュアル、クエスター7のマニュアル、パワーガイドのマニュアル

クエスターという会社とクエスター望遠鏡についてその歴史を詳しく知りたいなら
下記があります(ネットの自動翻訳で大体の意味は分かります);(2024年6月3日追記)
 Gregory Gross氏によるクエスターの歴史

2.テレビュー ルネッサンス 10cm F5.5屈折 (主に星雲、星団など低率用)
クエスターの欠点は視野が狭いことです。低倍率でも実視野は1度くらいしかありません。
プレアデスも全景は入りませんし、二重星団も2つの中心部がようやく入るくらいです。
低倍率、広視野の望遠鏡としてルネッサンスを使用しています。
これは1984年頃発売された4インチf5.5の望遠鏡で、その特徴は鏡筒等が真鍮ということです。
光学系はPetzvalタイプのセミアポです。架台の台座も真鍮製です。ファインダーはありません。
低倍率用のアイピースをファインダー代わりに使えばよいという考えのようです。スタービーム
ファインダーが登場するのはもっと後の時代になってからです。


■中古で入手したのでかなり汚れていました。
 
下は鏡筒やラックピニオン部及びドロチューブをピカールを使って磨いた後の写真です。
汚れがかなり取れてきれいになりました。

clamshellにあるルネサンスのプレートも輝きが戻りました。ここに書いてあるPearl River, NYは
テレビューの創業の地です。


ルネサンスの海外のレビューは下記参照。レビューの望遠鏡は接眼部が少し異なります(後期型);
Tele Vue Renaissance Review
Televue Renaissanceの国内のテストレポート記事は天文ガイドの1988年9月号にあります。