星見雑記帳 2025年1月〜
2月21日(金)
昨晩は庭にクエスター7を出して木星、火星などを見ました。庭の前には
他の家があり視界が狭いです。庭から見える範囲は東側と南側の一部、
及び天頂付近です。、オリオン座、シリウス、プロキオン木星、火星は見え
ますが、天頂より北側は全く見えません。クエスター7はマクストフなので
冬は温度順応にかなり時間がかかります(暖かい部屋からダスト2時間以上)。
リゲルの伴星も順応するまでは見えません。一般向けの観望会では観望会
が終わる頃順応するということにもなりかねません。冬の観望会は屈折の
方が良いかもしれません。
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家に囲まれた庭なので視界が狭い。
2月12日(水)
すばる天文同好会の2月定例観望会の様子がすばる天文同好会ブログに
掲載されました。
2月10日(月)
フーリエ変換と星の回折像について少し説明します。
下の図のように、方形パルスという周期関数でない波形のフーリエ変換は
中心がピークで左右に減衰していく波になります。
(証明は、「フーリエ解析入門D」を見て下さい。)
フーリエ変換後のグラフは横軸に周波数、縦軸はその周波数での
波の振幅を表しています。
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↓フーリエ変換

ここで、星からの光が望遠鏡に到達する状況を考えると、星の光の強さは
望遠鏡の開口内では同じ強さですが開口の外では光が望遠鏡内に届かない
ので光の強さはゼロです。
従って星からの光は、望遠鏡の口径の外では値がゼロ、開口の中では
値が1の方形パルスで表現できます。下の図で対物レンズに届くときの
光の強さは方形パルスです。対物レンズを通過した光は回折により焦点の
近傍で回折像となり、その分布は方形パルスのフーリエ変換と同じになります。
(回折像は光の強度で表現されているため、正確には方形パルスのフーリエ変換
の絶対値と同じ)
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このことから、光の回折はフーリエ変換で表現することができます。例えば、アポダイジング
スクリーンは、望遠鏡の開口を通過する光の強さをガウス分布に変えますが、ガウス分布の
フーリエ変換はまたガウス分布になるので、回折リングの取れた回折像になります。
画像処理でもフーリエ変換が利用されますが、その中に「ウェーブレット変換と呼ばれる
強調処理」があります。これはスタックされた画像を鮮明にする処理ですが、これを説明する
には準備として「窓フーリエ変換」について理解する必要があります。これについてはまだ勉強中
なので理解したら紹介します。
2月9日(日)
昨日はすばる天文同好会の2月定例観望会がさくら宇宙公園で行われました。
今回は電子極軸望遠鏡のテストを予定してPC等を準備しましたが、風が強く非常に
強く寒いので途中まで進んだ段階でテストを止めました。もっと穏やかな日に再度テストを
したいと思います。観望会の方は、金星、木星や星雲星団などを見ましたがシーイング
も悪く望遠鏡も風で揺れるので落ち着いて見れませんでした。
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2月1日(土)
今日は小山ダムで土星食を見て、その後夜は観望会の予定でしたが、夕方から天気が悪くなり
回復の見込みがないので夜の観望会は中止になりました。昼間の土星食の時間帯は良く晴れて
いましたが、太陽に近い細い月のため望遠鏡ではかろうじて月が見えるだけで土星は望遠鏡では
見えませんでした。下の写真はロスマンディ赤道儀に電子極軸望遠鏡を付けた状態です。この後
曇ってきたので動作確認は出来ませんでした。
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2025年1月27日(月)
フーリエ変換と光学の関係ですが、回折像やMTF、画像処理など広範囲に及びます。
その内容を知るためには、フーリエ変換とはどういうものかを知る必要がありますが、
フーリエ解析などの本は入門書でも数学に慣れてないと読むのは大変です。
そこで、ネットを調べたら、Youtubeに分かり易い解説がありましたので紹介します。
まず、フーリエ解析の最も初歩的な入門は下記です;
フーリエ変換の気持ち
これは、フーリエ解析のイメージが良く分かる動画です。
次に紹介するのは、フーリエ変換までの基本的な説明が5回に分かれている下記の動画です;
フーリエ解析入門@
フーリエ解析入門A
フーリエ解析入門B
フーリエ解析入門C
フーリエ解析入門D
@からCは20分程度の短い動画です(Dは50分近く)。フーリエ変換を知るにはこれは
最小限の必要な知識となります。Dの動画の終わりの方に出てくる方形パルスのフーリエ変換は
星の回折像の式と同じになります。言い換えると天体望遠鏡による星の像は数学的にはフーリエ
変換で表現できます。
2025年1月26日(日)
ロスマンディ赤道儀用の電子極軸望遠鏡を入手しました。これでAPQ150/1200は自動導入が
できるようになると思います。次回の臨時観望会(2月1日小山ダム)で使用する予定です。
また、車にAPQ150/1200とクエスター7が赤道儀込みで同時に積み込めれば、両方の見え方の
比較を実施したいと思います(これまで殆どの観望会ではどちらか一方でしか見てないので)。
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2025年1月21日(火)
すばる天文同好会のブログに「さくら宇宙公園のパラボラアンテナ」が載りました。
このパラボラ前はすばる天文同好会の定例観望会の場所です。広大な敷地の中に
あり周囲も開けて一般向け観望会に適していますが、高萩市や日立市の町明かりがあり
星雲・星団を見るのにはあまり向いていません。そのため時々空が暗い小山ダムに行く
ことがあります。
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さくら宇宙公園のパラボラアンテナ高萩局前のクエスター7望遠鏡
2025年1月19日(日)
昨日は日立ジビックセンター科学館屋上で観望会があり、APQ150/1200を
持参して参加しました。見る対象がいろいろあったのでAPQ150では主に木星を
対象にして見てもらいました。冬にしてはシーイングも良くリゲルの伴星もきれいに
見えました。一般の人も縞模様が良く見えるとの感想でした。火星は観望会終わり
ころにようやく高度が上がってきましたが、300倍で極冠や表面の模様も見えて
いました。
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2025年1月14日(火)
1月11日に行われたすばる天文同好会の街中星空観望会の様子がすばる天文同好会の
ブログに掲載されました;
たかはぎ街中星空観望会(2025.01.11)実施結果
2025年1月12日(日)
遅くなりましたが本年もよろしくお願いします。
昨日、今年初めてのすばる天文同好会の観望会がありました。
一般向けの街中観望会だったので、内容は天体望遠鏡による月、惑星の観望、
メガスタークラスによるプラネタリウム鑑賞でした。クエスターセブンによる月面、
木星、土星を見てもらいました。風もなく冬空にしてはシーイングは良い方でした。
火星は高度が低いためか表面模様はあまり見えませんでした。
今年は光学関連ではフーリエ変換と光学の関係について調べてみようと思います。
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2月21日(金)
昨晩は庭にクエスター7を出して木星、火星などを見ました。庭の前には
他の家があり視界が狭いです。庭から見える範囲は東側と南側の一部、
及び天頂付近です。、オリオン座、シリウス、プロキオン木星、火星は見え
ますが、天頂より北側は全く見えません。クエスター7はマクストフなので
冬は温度順応にかなり時間がかかります(暖かい部屋からダスト2時間以上)。
リゲルの伴星も順応するまでは見えません。一般向けの観望会では観望会
が終わる頃順応するということにもなりかねません。冬の観望会は屈折の
方が良いかもしれません。
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家に囲まれた庭なので視界が狭い。
2月12日(水)
すばる天文同好会の2月定例観望会の様子がすばる天文同好会ブログに
掲載されました。
2月10日(月)
フーリエ変換と星の回折像について少し説明します。
下の図のように、方形パルスという周期関数でない波形のフーリエ変換は
中心がピークで左右に減衰していく波になります。
(証明は、「フーリエ解析入門D」を見て下さい。)
フーリエ変換後のグラフは横軸に周波数、縦軸はその周波数での
波の振幅を表しています。
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↓フーリエ変換
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ここで、星からの光が望遠鏡に到達する状況を考えると、星の光の強さは
望遠鏡の開口内では同じ強さですが開口の外では光が望遠鏡内に届かない
ので光の強さはゼロです。
従って星からの光は、望遠鏡の口径の外では値がゼロ、開口の中では
値が1の方形パルスで表現できます。下の図で対物レンズに届くときの
光の強さは方形パルスです。対物レンズを通過した光は回折により焦点の
近傍で回折像となり、その分布は方形パルスのフーリエ変換と同じになります。
(回折像は光の強度で表現されているため、正確には方形パルスのフーリエ変換
の絶対値と同じ)
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このことから、光の回折はフーリエ変換で表現することができます。例えば、アポダイジング
スクリーンは、望遠鏡の開口を通過する光の強さをガウス分布に変えますが、ガウス分布の
フーリエ変換はまたガウス分布になるので、回折リングの取れた回折像になります。
画像処理でもフーリエ変換が利用されますが、その中に「ウェーブレット変換と呼ばれる
強調処理」があります。これはスタックされた画像を鮮明にする処理ですが、これを説明する
には準備として「窓フーリエ変換」について理解する必要があります。これについてはまだ勉強中
なので理解したら紹介します。
2月9日(日)
昨日はすばる天文同好会の2月定例観望会がさくら宇宙公園で行われました。
今回は電子極軸望遠鏡のテストを予定してPC等を準備しましたが、風が強く非常に
強く寒いので途中まで進んだ段階でテストを止めました。もっと穏やかな日に再度テストを
したいと思います。観望会の方は、金星、木星や星雲星団などを見ましたがシーイング
も悪く望遠鏡も風で揺れるので落ち着いて見れませんでした。
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2月1日(土)
今日は小山ダムで土星食を見て、その後夜は観望会の予定でしたが、夕方から天気が悪くなり
回復の見込みがないので夜の観望会は中止になりました。昼間の土星食の時間帯は良く晴れて
いましたが、太陽に近い細い月のため望遠鏡ではかろうじて月が見えるだけで土星は望遠鏡では
見えませんでした。下の写真はロスマンディ赤道儀に電子極軸望遠鏡を付けた状態です。この後
曇ってきたので動作確認は出来ませんでした。
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2025年1月27日(月)
フーリエ変換と光学の関係ですが、回折像やMTF、画像処理など広範囲に及びます。
その内容を知るためには、フーリエ変換とはどういうものかを知る必要がありますが、
フーリエ解析などの本は入門書でも数学に慣れてないと読むのは大変です。
そこで、ネットを調べたら、Youtubeに分かり易い解説がありましたので紹介します。
まず、フーリエ解析の最も初歩的な入門は下記です;
フーリエ変換の気持ち
これは、フーリエ解析のイメージが良く分かる動画です。
次に紹介するのは、フーリエ変換までの基本的な説明が5回に分かれている下記の動画です;
フーリエ解析入門@
フーリエ解析入門A
フーリエ解析入門B
フーリエ解析入門C
フーリエ解析入門D
@からCは20分程度の短い動画です(Dは50分近く)。フーリエ変換を知るにはこれは
最小限の必要な知識となります。Dの動画の終わりの方に出てくる方形パルスのフーリエ変換は
星の回折像の式と同じになります。言い換えると天体望遠鏡による星の像は数学的にはフーリエ
変換で表現できます。
2025年1月26日(日)
ロスマンディ赤道儀用の電子極軸望遠鏡を入手しました。これでAPQ150/1200は自動導入が
できるようになると思います。次回の臨時観望会(2月1日小山ダム)で使用する予定です。
また、車にAPQ150/1200とクエスター7が赤道儀込みで同時に積み込めれば、両方の見え方の
比較を実施したいと思います(これまで殆どの観望会ではどちらか一方でしか見てないので)。
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2025年1月21日(火)
すばる天文同好会のブログに「さくら宇宙公園のパラボラアンテナ」が載りました。
このパラボラ前はすばる天文同好会の定例観望会の場所です。広大な敷地の中に
あり周囲も開けて一般向け観望会に適していますが、高萩市や日立市の町明かりがあり
星雲・星団を見るのにはあまり向いていません。そのため時々空が暗い小山ダムに行く
ことがあります。
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さくら宇宙公園のパラボラアンテナ高萩局前のクエスター7望遠鏡
2025年1月19日(日)
昨日は日立ジビックセンター科学館屋上で観望会があり、APQ150/1200を
持参して参加しました。見る対象がいろいろあったのでAPQ150では主に木星を
対象にして見てもらいました。冬にしてはシーイングも良くリゲルの伴星もきれいに
見えました。一般の人も縞模様が良く見えるとの感想でした。火星は観望会終わり
ころにようやく高度が上がってきましたが、300倍で極冠や表面の模様も見えて
いました。
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2025年1月14日(火)
1月11日に行われたすばる天文同好会の街中星空観望会の様子がすばる天文同好会の
ブログに掲載されました;
たかはぎ街中星空観望会(2025.01.11)実施結果
2025年1月12日(日)
遅くなりましたが本年もよろしくお願いします。
昨日、今年初めてのすばる天文同好会の観望会がありました。
一般向けの街中観望会だったので、内容は天体望遠鏡による月、惑星の観望、
メガスタークラスによるプラネタリウム鑑賞でした。クエスターセブンによる月面、
木星、土星を見てもらいました。風もなく冬空にしてはシーイングは良い方でした。
火星は高度が低いためか表面模様はあまり見えませんでした。
今年は光学関連ではフーリエ変換と光学の関係について調べてみようと思います。
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